CLANNAD 番外編「夏休みの出来事」感想

藤林杏

 な、なんですと!?いわゆる一つのアフターストーリーです。たしかに、最後まで渚は朋也のことを「岡崎さん」と呼んでいたわけなので、恋人同士になった二人の関係はどう発展するのかというのは気になるところではあったな、正直。第一、恋愛シミュレーションって、実際にプレイしたことはないけど「攻略」できれば終わりなんてパターンなんだとしたらそれは詐欺だよなー。だって、恋愛ってもちろん付き合うに至るまでも楽しいが、実際付き合ってからが勝負でしょ。恋人同士上手くやっていけるのか、はたまた崩壊してしまうのか、そして喧嘩とかいろいろ。それこそが恋愛の醍醐味なんじゃい!とか熱く語っている自分は、今は独り身...。えと、だ、だれかお友達から始めませんか?(^^;
(↓ネタバレ)
 夏休みに入り、補習授業で学校に通う渚と朋也。朋也はまだ古河邸に居候になっているので、通学は二人一緒。付き合いだしてから何週間後という設定だが、未だに二人とも照れて手すらつなげない。それを渚側は演劇部員たち(+智代w)に問い詰められ(←多分)、朋也側はぬこ春原に問い詰められる。それでもぎこちない二人の距離を近づけようと、遊びに来た春原の妹芽衣が奮闘。渚は芽衣が作ったシナリオ通りにがんばって朋也にアプローチするも、あまりのわざとらしさから、直ぐに朋也は察しが付いてしまう。が、一生懸命健気にがんばる渚をみて、朋也も腹が据わったようだ。彼女の手を取り散歩に誘う。そうやって二人は一歩一歩お互いを想う気持ちを強めていくのだった...。
 あー、なんというニヤニヤ動画w 渚が「棒読み」のシーンとか朋也がそれに乗るシーンとか、もう終始ニヤニヤして見てしまった。あーもー俺もう年だ...。若いもんはええのぉ〜。

今回の恋模様(番外編)

 まぁ、今まで通り恋模様を描くにはあからさまに全体的に朋也と渚のぎこちない恋愛の進化というテーマだったので、本筋から離れた目玉部分!あの朋也の描く妄想の世界!はじめは春原x芽依にはじまり、そしてついには春原x朋也にっ!!!っていうか「x」とか書いてんじゃねーぞ俺www!でもなんかこてこての演出にレモネード2回吹きましたw やれやれ(^^;

今週の主役(番外編)

 春原のぬこ。かわいい。以上

今週の杏

 杏がスクーターで通ったよ!すみません、朋也は幸せそうなのですが、俺は杏にアプローチしてもいいっすか?!だ、だめだだめだ!二次元に手を出してはっ!と、今日はテンション高めなワタクシですが、これまで二次元に恋するなんてあり得ないと思っていたにも関わらず、この作品のあまりのよい出来に手を出しそうになるまで追い詰められてしまっている...。CLANNAD恐るべし。

まとめ

 ということで、CLANNAD全22話+番外編の23話、終了ということで、とてもとても楽しませてもらいました。リアルタイムで番組を見続けると、どうしても最終回過ぎてしまったときの脱力感というか、とても寂しいという感覚に襲われます。特にその作品への思い入れが強ければ強いほど...。しかしまた、実写版セーラームーンの時も、火野レイ・セーラーマーズ・北川景子というキャラクターはもう見られないのかと思いきや北川さん、すごくビックになってるし!それはそれで、今や相当多くのメディアに露出しているわけなので、嬉しい反面、無名新人だった時からファンだったのに一気にみんなのものになってしまった時の、少し寂しい気持ちもある。とにかく沢山の作品と出会い、そして別れていく過程というのは時としてとても辛い。 CLANNADを見始めた頃は、原作が恋愛アドベンチャーゲームということで、正直、それらのゲームに偏見を持っていた自分としては、これは見続けるべきなのかどうかというところに悩んでいた。どういう偏見かというと、とりあえず、非日常的な恋愛、少なくとも自分の容姿や性格が美化された世界での仮想恋愛などの一体どこが面白いのか?こんなの現実の世の中にはありえないだろう?という偏見だった。これまで自分は恋をしてきて、何度も告白しては振られを繰り返して来たから、一度だけ叶った恋を大切に出来たし(結局終わっちゃったけど...)、仮想恋愛ばかりだと、それこそ本当の恋を知らずに終わってしまうのではないかと...。しかし、とりあえず、アニメ化されている時点で、一人称視点ではなく純粋にストーリーを追えるということなので、見続けていた。とかいいつつも、主人公は登場する重要な女性キャラ全員に惚れられていてハーレム状態。これは無理!とも思ったが、主人公が惚れられるのには理由があるということに気付いていた。やはり男の自分から見ても、あれはカッコイイ。別に容姿云々ということじゃなくて、クールを気取るわけでもなく、どちらかというと不器用な性格ながらも、言うことは言うし、サポートもするし。もしCLANNADのゲームが男性プレイヤー向けなんだとしたら、それは、あり得ない設定での仮想恋愛ではなくて、実際に自分にもと勇気があれば、こんな事も言ってみたいという願望を叶えられるというものなのではないかと思い始めた。本当ならこんな事言ってみたいということをボタン一つで言えてしまう。もちろんそういう風にプレイしている人がどれだけいるかわからないが、少なくとも恋愛ゲームに対する見方がこの作品と出会えて大きく変わった。
 そしてやはり個人的な女性の趣味も明らかになってくる。自分は散々書きまくっているが杏という人物が好きだ。ガシガシ突っ込んでくる元気なキャラクター、でもその反面、妹想いで、彼女のためなら自分は一歩身を引いてしまうという奥ゆかしさもある。そんな彼女が感極まって涙してしまう18話は圧巻だった。今でもあのシーンを見る度、胸がいっぱいになってしまう。今から思えば元彼女もちょっとそういう雰囲気があったのかな。
 恋愛要素はこれくらいまでとして、やはりそれ以上に全体を包んでいたのが家族との絆というテーマだった。伊吹先生と風子、ことみと亡くなったご両親、杏と椋、朋也と父、そして古河家。それぞれが様々な事情や問題を抱えているが、各々違った形での絆が存在する。だから、この作品を見た人たちにも様々な家族の問題が存在するのかも知れないが、その絆について少し考えて欲しいということなんだろう。そういえば、この作品を見始めてから、少しは実家に電話することが増えたかな。そりゃまぁ、一万キロも離れて住んでいるんだからそれくらいはしなきゃだが、お互いのことに忙しくてそんなこともしてなかったのだ。そうだよね、心配するよね普通。
 ということで、なんともまとまっていないが、CLANNADの感想は今回で終わりです。いつも通り好き勝手書いていましたが、とても暖かい作品だったと感じました。なんか、2期なのかOVAなのか分かりませんが、アフターを制作中という告知が出たので、それにも期待!