CLANNAD

 ギャルゲー原作のアニメ。ハルヒらき☆すたを見た後に京都アニメーション(以下 京アニ)という会社に興味を持って、他の作品を探したときに、現在放送中の作品CLANNADを発見。はじめは、こういったギャルゲー原作シリーズのAIRとかkanonとかすごく抵抗があったのだが、とりあえず風景のきれいさとOPに感動し、すんなりと入り込めてしまった。ただし、やはり目が大きいアニメ顔キャラクターには、正直未だに抵抗がある。
(ネタバレ行きます。)

ストーリー

 いわゆる学園恋愛もの。体が弱いため、留年してしまい、殆どの知り合いが学園を去ってしまったというヒロイン古河渚。何事にも自信がもてずに、自分は学校が好きだと自分に言い聞かせながら学校に通う途中、それを目撃した、主人公 岡崎朋也に一声背中を押され、学校へ行くというシーンから始まる。
 バスケットボールのスポーツ推薦で入学した朋也だったが、父親に暴力をふるわれ、肩を怪我してしまい、バスケットボールがプレイできなくなった。既に母はこの世を去り、そのショックで酒に溺れた父親だったが、その暴力沙汰以降、朋也に対し「朋也くん」と他人行儀になり何事も温和に済ませようとする態度から朋也は嫌気がさしていた。朋也同様、スポーツ推薦で入学したが、諸事情により、部活を退部せざるを得なくなった春原陽平とは、同じ境遇ということで気が合い、共に学校での居場所がなく、遅刻や欠席をしながらもう3年目に突入。そんな春の日、朋也は校門に続く桜並木で渚と出会う。
 って、このままストーリー書き続けるとアレなので、ちょっとは感想に入らねば。この設定、非常につまらない。っていうか、それが狙いだからw 青春真っ直中な年齢にして、打ち込むことが見つからないというか、失ってしまった主人公の気分が、この設定だけですでに視聴者をも少し憂鬱でつまらなくさせてしまうってところがまず凄いね。しかも、それって諸刃の剣で、早くなんらかの展開が無いと、直ぐに飽きてしまう。でもこの作品、そこら辺の導入部が見事で、渚をちょっと不思議ちゃんという設定にしておくことで、観ている者の興味を引いていく。「あんぱん!」とか「カツサンドっ!」とかいう仕草は少し幼く母性本能をくすぐる。ちょっと幼すぎないか?と思う頃には他の魅力的なキャラクター(杏とか杏とか杏とかっ!)が登場し、視聴者のニーズに応え始めるw だがしかし、女の子多すぎ。ここまで多いと、個人的には少々違和感が...。
 登場人物が多い分、各々のエピソードと、そのエピソードと他の登場人物のそれとがオーバーラップしたりして、話の展開としては自然でかつ面白い。そして、ちょっと不思議で、哀しくて、切ない。なーんて感想を述べている時点でもうとっくに引き込まれているのがお分かりだろう。

恋愛・絆

 思えば、自分...高校の時は恋愛とかはただの憧れで、周りで付き合っている子たちを見ても、自分とは遠い世界の話だなと思っていた。自分はやりたいことが非常に漠然としていたのでとにかく勉強をしてやりたいことが見つけられる大学に入ろうと思っていた。もちろん、音楽やらなにやら打ち込めるものを探してはやっていたが、どれも中途半端で不完全燃焼に終わった。だから、このCLANNADは、ある意味、高校の時にやりたかったこと、その想いや願いを重ねて見てしまっているのだろう。
 人を好きになること、恋すること、それは自分ですら気付かないこと、でもそのもやもやした気持ちは存在し、それは自分にしかわからない。朋也にとって、渚との出会いは唐突だった。そして、関わっていく内に、自然に相手を想う気持ちが生じていた。その気持ちがなんなのかということはもう気付いているのだろうか?そればっかりは朋也本人にしかわからない。
 恋にはいろいろな形がある。それを各キャラクターがそれぞれの表現方法で示している。一番分かりやすいのは藤林姉妹。だれがどう見ても恋している。というのも控えめな妹とツンデレな姉は既にポピュラーな概念だからだろうか。伊吹風子は...それは果たして恋愛なんだろうか?でも、彼女の事情がどうであれ、朋也たちは、その彼女の想いを実現させようと奔走する。そしてそれがまた朋也と渚の絆となる。一ノ瀬ことみ...彼女と朋也とは幼き日の記憶で繋がっていた。そのことみの過去の真相、そして未来への道しるべを示すため、また朋也達は頑張る。ことみと無くなった両親の絆は世界をかけめぐり、それがことみとの絆になる。坂上智代は、悪を許さない正義のスケバン女子高生。何度も無謀にも彼女に挑み続ける春原を通じて朋也を知る。そんな彼女のピンチを朋也が救う。それは、渚の演劇部のためでもあり、智代の生徒会長当選のため。それがまた絆となる。
 さーせん。っていうか思い出すだけで、ちょっと胸一杯になってきちゃいます。そして、どうしても最後までクサい文章を書き終えられない性分でして...。とにかく感動のストーリーなんだよぉ!俺もそんな絆欲しかったよぉ!って、もしかしたら、気付いてないだけなのかも。

好きなキャラクター

 藤林杏。以上。理由は好きだから。客観的に分析するならツンデレだから。素直になれないけど、素直な子は好きです。