スカイガールズ

スカイガールズ

 萌えから一転してメカアニメです。でもこれを見るきっかけになったのは実は先日記した『ゼロの使い魔』の1期スタッフが2期の時にこっちに移っていたからとどこかで読んだからだったりするんですが...まぁ、そんなことはともかく。物語の内容も設定も大して書かずに感想だけ書くというのがこの自分勝手日記。さっさと感想行きます。
 現在から約80年後の未来という設定だが、物語の起こる10年前に人類を揺るがすW.O.R.M.の攻撃とそれに対する大量破壊兵器の使用により、文明的にはさほど今とは変わらない。って、最近の近未来アニメって、かつての近未来アニメに比べると、文明の進歩面から随分遠慮している気がするなー。手塚治虫の思い描いていた空飛ぶ車、透明チューブを移動する人間とは異なり、とても現実的になっている。そんな中、新兵器...ではなく、当初は新型飛行体であるソニックダイバーという、まぁロボというコンセプト、それ自体には何の新し味はない。それこそモビルスーツやレイバーと概念的にはなんら変わりはない。しかし、10年前の大戦によって本来戦力となる成人男性が極端に失われたことにより女の子を起用するというところはなんとも...しかも軽量化とかいろいろ理由を付けて、モーションスリットというレオタードスーツみたいなのを着せちゃうところもなんとも...。それに、機体とのモーションスリットとの接続が丁度しっぽの位置にあり、ケーブル非接続時はわざわざダミーケーブルがついていて、っていうかしっぽやん!という突っ込み所満載のコスチュームデザイン。しかしまた、なんと言ってもほぼ生身で超音速飛行を出来るという夢のようなシチュエーションは秀逸。それにソニックダイバーはいわゆる飛行形態と人型形態とに変形できるところもメカ野郎にはたまらない。なんといっても、戦闘中の音響が非常に重厚でかつリアル。これはちゃんとしたサラウンドシステムで聞くと本当に自分も飛んでいる様な気になれるんではないだろうか?(自分のヘッドフォンでも十分な迫力!)
 さて、ストーリーだが、性格の異なる女の子3人の訓練となればネタは尽きない。天真爛漫で自分の特殊能力に無自覚な主人公、プライドが高いが努力家と、そして少しシャイな天才少女の3人から始まる。キャラクター面で言えることはどの子もねちねちじとじとしていなく、いろいろ問題が生じたり、困難に立ち向かったりはするものの、結構素直でうち解けあえるので、好感が持てる。っていうかそう思うのも、最近極端な性格なのが出てくるアニメ続きだったからなんだろうか...。まぁとにかく、途中からロリ...じゃなかった、少し幼いが自分の感情をストレートに伝えられる子と、改造人間...じゃなかった、諸事情により無口な子が加わるが、最終的にはみんなで一つの目標に大して頑張っていくドラマだ。これも典型といえば典型。でも、やっぱりみんなが素直で、それ故かおっも〜い雰囲気のストーリーにはなっていないので、個人的には楽しめた。
 一応、ストーリーは軍隊ものなので、ロボット好きな人なら絶対好きだと思われるような軍隊用語というか「漢字兵器」がそれなりに多い。あとは最近の流行なのか、ナノマシンや横文字パラメータ、活動限界(制限時間)などが設けられているのはもうお約束なんだろうか。自分も一応ナノテクの人間だが、何となく80年後の最先端技術にギリギリ適合してそうな感覚を受ける。ただしまぁ、結局はそういった研究に金が着くかどうかなんていうのは政治家が決めることだからわからない。
 思ったのだが、こういうストーリーでうたわれる、いわゆる空想科学技術というのは、もちろん実現不可能なのかもしれないが、アイディア自体は面白いので、何かに応用されたりはしないのだろうか?こういう発想、一つ一つが現実の社会に反映されるような制度とかあったら面白いんだけど...。自分もさることながら、こういうオタク系アニメ(といったら語弊があるかも知れないが...)が好きなのって結構工学系の人多いんだよね(某T工大とかw)。だから、こういう発想を元に本気で技術開発できたら研究ももうちょっと面白くなるかもな、とか思ったりしている行き詰まり学生なのでした。